春物商戦が本格的な立ち上がりを見せている。気温の上昇を背景にブラウスや軽羽織など端境期商品を中心に実需が動き出し、専門店や量販店の売り上げは前年を上回るケースが目立つ。春の短期化と夏の長期化が進む中、店頭では早くも初夏対応商品への関心も高まりつつある。夏物の仕入れはGW前に済ませておいたほうが良さそうだ。
3月中旬以降、春物好調に動く
レディス衣料の春物商戦は、足元では慎重な展開ながらプロパー販売の動き出しは比較的順調だ。ブラウスや軽羽織、薄手ニットなど端境期対応アイテムを中心に実需が立ち上がり、2月は大手専門店やファッションビルなどが、昨年同月と比較して売り上げを伸ばした。
2月は前半こそ厳しい寒さの日もあったが、中旬以降は暖かさを感じる日もあり、春物が比較的好調に動き始めた。繊研新聞によれば、ユニクロはECを含めて前年比4・6%増で、「気温の上昇した中旬以降はシルエットのバリエーションを広げたパンツやジャケットなど春物が動いた」という。しまむらは「10・2%増。ウィメンズの春物や洗濯耐久性の高いインナーが好調だった」。ワークマンはリカバリーウェアや春物衣料が好調で、「既存店売り上げが23・2%増」という。
「例年に比べて、早め早めに商品を仕入れる専門店が増えた」というのは横山町の大手卸だ。店頭を訪れる顧客が気温の変化に敏感に反応するため、気温の上昇に合わせて販売の機会ロスに備えたいというマインドが働いた。神奈川県のある専門店は「2月半ばには春物が少しずつ動き出した。3月に入って春物を全面展開したところ、羽織物などが順調に売れた」と話す。3月に入って19日に東京で桜の開花宣言があり、寒暖差はあるものの4月並みの気温の日も増えて春物商戦真っ盛りといった印象だ。
5月から9月までを盛夏と位置付ける
気象庁が発表した3月21日から4月20日の気温は、「暖かい空気に覆われやすいため、気温は全国的に高い」としている。
大手アパレルや専門店は春の期間が短く、夏が長期化する傾向が続いていることから、商品計画は「春短縮・夏前倒し型」に移行。3月中旬からは半袖トップスや薄手素材など初夏向け商品が動き出しており、4月には夏物が主力となるという見通しだ。そしてGW前後から盛夏商品を強化する。さらに酷暑対応として接触冷感素材や軽量衣料などの追加投入を6〜8月に行う企業も増えている。気温上昇と消費者の季節感の変化を背景に、5月から9月までを盛夏と捉えた長期商戦型が主流となりつつある。今季は早期投入と売れ筋商品追加発注を組み合わせた柔軟な対応が必要だ。
横山町の大手卸、宮入は4月19日からの大売出し「春の宮入祭」で夏物をスタートする。盛夏に向けては麻や綿の天然素材に加えて、接触冷感など機能性素材も登場する。昨年は4月に夏日を記録した。GW前には夏物商品をある程度仕入れておく必要がありそうだ。問屋の担当者と打ち合わせていく必要がある。
猛暑が続けば雑貨の販売が有効
猛暑が続けば衣料の販売は減少傾向になる。それを補うのがファッション雑貨や涼感グッズだ。夏物衣料に加えて雑貨をいかに店頭で展開して売り上げを確保していくかを考えていくべきだろう。
携帯扇風機「ハンディファン」は今や夏の定番商品で、横山町奉仕会ではトーヨーやシモジマ馬喰横山店で仕入れることができる。帽子のマンウは夏の日差しを避けるアイテムを揃えている。また、引き続き、男性用日傘も注目商品で、小宮商店と宮入第一支店は品揃えを充実させている。

