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新年あけましておめでとうございます

横山町奉仕会会長 西沢 郷

 横山町で仕入れていただいている全国の小売店様、商品をご提供いただいているお取引先様、隣接の友好団体や関係諸官庁の皆様、そして横山町奉仕会加盟各社の皆様に、謹んで新年のご祝辞を申し上げます。旧年中は横山町奉仕会並びに会員商社に格別のご支援、ご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。 

東商副会頭に宮入正英氏が就任

 昨年、横山町奉仕会最高顧問で、長く会長を務められた宮入正英氏が東京商工会議所(東商)副会頭に選ばれました。これは横山町問屋街のみならず、東京の中小企業・地域商業にとって大きな意味を持つ出来事だと思います。長年にわたり問屋街の近代化、防犯・環境整備、若手経営者育成、地域団体との連携強化に取り組んできた実績が高く評価されました。

 現場を知るリーダーが都心経済の中枢に加わることは大きな意義があります。その意味は三つあると考えています。第一に、横山町問屋街の声が東京都の経済政策に届きやすくなること。第二に商店街、問屋街、中小企業が抱える後継者不足、老朽ビル問題、物流効率化、デジタル化、災害対応などを広域の議論に押し上げる役割が期待されること。第三に産業団体や自治体、スタートアップとの連携が促進され、地域経済のつなぎ役としての存在感が増すことです。今後は、宮入氏の豊富な現場経験を生かし、都心の商業地再生、問屋街の高度化、地域産業の持続可能性をどう実現するかが期待されます。横山町の知見が東京全体の中小企業政策に反映されることで、商いの未来がさらに拓けていくはずです。

経済成長への国民の期待は大きい  消費者が置かれている状況を見ていると、「数字以上に生活感の重さが増している」と実感します。背景にあるのは、消費者物価の上昇です。食品、日用品、光熱費が値上げされ、特に食料は前年からの高い伸びが続きました。中でも象徴的だったのが米価の上昇です。米は外食や加工食品とは違い、家庭の食生活の基礎にあるもので、価格が上がると家計全体の底上げ的な負担になります。実際、私たちの取引先の専門店でも「食費が増えて衣料を後回しにするお客様が増えた」という声を多く聞きました。

 この間、大手企業の賃上げは進んだものの、中小企業には十分に浸透しなかったことが、消費マインドを冷やす要因として大きく影響しました。春闘では30年ぶりの高水準と言われた賃上げが話題になりましたが、実際に地域の商店やサービス業、小規模事業者の従業員には恩恵が及ばず、実質所得の改善を感じている人はごく一部に限られます。結果として、消費マインドは冷え込み、必要なものだけを買うという行動が定着してしまいました。

 そうした中で、昨年10月、高市早苗氏が首相に就任しました。日本の憲政史上初の女性総理です。「責任ある積極財政」を政策の旗頭に据え、直近の世論調査では、新政権の内閣支持率は約 68%と高く、2000年以降では3番目に高い水準という報道もあります。

 多くの国民が期待しているのは、「物価高・生活コストの上昇」に対する救済です。高市政権は、就任直後の経済対策として、価格上昇で苦しむ家庭の支援を最優先に掲げ、補正予算を含め21兆円規模の経済パッケージを発表しました。エネルギーや公共料金、生活必需品の負担軽減、子育て支援、そして困窮世帯への支援といった暮らしの再建を狙う内容です。また、経済全体の冷え込みを防ぎ、賃金や雇用の底上げを通じて消費と投資を喚起することを目指しています。

 一方で懸念もあります。特に、中国との関係をはじめとする外交・安全保障環境、拡大財政が続けば、国債の増発や利回りの上昇、円安の長期化など市場の混乱を招く恐れも指摘されています。高市政権にはコストと効果のバランスを取りながら、持続可能な成長と安心を実現するという大きな使命が託されていると思います。

気候変動にも対応できる強み

 矢野経済研究所によれば、アパレル業界の市場規模は近年徐々に戻りつつあるといいます。ユニクロは国内店舗売り上げが専門店としては初めて1兆円を超えたことも話題になりました。

 一方で、販売環境は決して楽観できません。昨年の前半から、中低〜中価格帯を中心に衣料の売上額は前年度比で減少傾向が指摘されています。価格転嫁を迫られる中、消費者の節約志向が強まり、「必要なものだけを買う」「価格に敏感に反応する」という購買行動にシフトしています。これは、物価高や生活コストの上昇が家計を圧迫している現実と無関係ではありません。実際、ある専門店では「以前なら買っていたワンランク上の服を、今年は見送る」という声を耳にしました。

 今年の衣料市場は「季節と気候対応」「価格の手頃さ」「機能性・快適性」という三要素が重要だと考えています。私たち問屋には、これまで以上に「差別化された付加価値」「品質と機能「ストーリー性」を持った提案力が求められると思います。

 日本橋横山町問屋街を訪れて、問屋の減少を感じる専門店もいらっしゃるでしょう。しかし、横山町が専門店にとって「最も実践的な仕入れ拠点」であることは間違いありません。全国専門店とのネットワーク、即納性の高い在庫力、老舗問屋の目利きが集積している点は、ECが伸びている今でも揺らぎません。小ロット・短サイクルで動ける。1型・1色から買える。月次ではなく日次対応が可能。そして現物を見て即決できる安心感。とくに季節の変動が激しい近年は、これ以上ない強みになっています。問屋側も、小規模店向けの別注企画や自社開発ラインを強化し、売れ筋のアイテムをタイムリーに供給するなど、従来以上に現場寄りの提案が増えました。

 こうした問屋街の優位性と唯一性を横山町奉仕会として積極的にアピールしていきたい。西日本の専門店誘致に積極的に取り組み、将来的には海外のバイヤーが仕入れに訪れる問屋街にしていきたいと考えています。そのための活動に積極的に取り組んでいきます。

地域活性化のモデル提案

 横山町奉仕会は東京問屋連盟と協力し、問屋街の今以上の繁栄を目指し、「問屋街活性化委員会」(西沢郷会長)を組織してさまざまな取り組みを行っています。

 文化服装学院との産学連携の取り組みは、問屋街の価値を次世代につなぐ上で非常に重要な意味を持っています。横山町が持つ実践的な商品編集力、売れ筋判断、リアルな商流の仕組みを、学生が現場で体験しながら学べる機会は希少であり、双方にメリットがあります。昨年の同校文化祭では生徒がバイヤーとなり、実際に問屋から仕入れて衣料を販売しました。大変に好評で、今年の文化祭でも同様の取り組みを行う予定です。また、昨年11月は文化服装学院との協業で「BUNKAファッション・オープンカレッジ」を開催し、SNSの効果的な発信について学びました。

 「横山町馬喰町街づくり株式会社」(宮入正英社長)は、かねてより建設を進めていた日本橋問屋街の地域連携型の店舗とインキュベーションオフィスの複合施設「YYベース」をYYパーク横に開業しました。問屋街で事業承継にお悩みの企業に新たなビジネスモデルを提案するものです。事業継続が困難な場合、その不動産を売却するのではなく、店舗やオフィスがテナントとして入居できる施設へと改修、または新たに建設することで収入を確保するというものです。この取り組みは地方の商店街の参考にしていただければと思っています。魅力ある商店、カフェ、ブティックがあれば若い人たちが集まり、街全体が活性化していきます。横山町を訪れた際には実際に見学していただき、自店の参考にしていただきたいと考えています。

次代へ商いをつなぐ奉仕会の使命

 横山町は330年の歴史を持つ商業の街であり、横山町奉仕会は2033年に100年の節目を迎えます。私たちがここまで代を紡ぎ、商いを続けてこられたのは、横山町で仕入れてくださる専門店の皆様、そして加盟各社の努力のおかげと深く感謝いたします。

 衣料専門店を取り巻く環境は大きく変わっています。大手衣料専門店チェーンの影響による来店客数の減少、顧客の高齢化、ECの台頭、価格競争の激化など、多くの専門店が対応に苦慮しています。厳しい環境の中で「お客様に何で選ばれる店になるのか」。これがかつてないほど問われています。シルバー層は若い感覚を持ち続けています。その中で若い店主が代替わりを機に横山町へ足を運び、新しい視点で地域密着の品揃えを見直す動きも出てきました。お客様の変化を読み取り、店の個性を磨くことが、これからの専門店の大きな方向性だと感じています。

 こうした挑戦を支えるのが私たち問屋の役割です。単独店ではつかみにくい市場動向、売れ筋、素材やシーズンの変化を共有し、仕入れの精度を上げるサポートをしていく。少量対応や短サイクルでの企画提案、地域の声に寄り添った商品提案など、問屋が担うべき役割はさらに増していくはずです。

 変化のスピードが増す時代だからこそ、奉仕会として力を合わせ、専門店の皆様を全力で支えていきたい。共に難局を越え、次代へ商いのバトンを渡していく覚悟で臨んでまいります。

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