9月半ばを過ぎて朝晩が涼しい日も増えてきた。秋物の実需は若干遅れ気味だが、これからが本番だ。その一方で、10月半ば以降の急な冷え込みで冬物需要が一気に高まる可能性もある。横山町奉仕会加盟各社は10月20〜23日に「冬のスタートセール」を実施する。11月以降の冷え込みに合わせて仕入れを強めるよう提案する動きが広がっている。
11月は平年並み
気象庁などの予報によれば、10月半ばまで平年より気温が高めに推移し、最高気温25℃前後の地域が多くなると見込まれる。だが、11月に入ると大陸からの寒気流入もあり「平年並みの気温」として、全国的に冷え込みが強まる見通しだ。
横山町問屋街の各社は「9月はTシャツや薄手の羽織り物で凌ぐ消費者が多く、秋物のジャケットやニットは例年より遅れて動き出した。しかし、気温が下がれば需要は一気に盛り上がる。仕入れを小分けにして機動的に対応することが大事」としている。
ニット需要厚く
消費者は続く物価高で、ファッション衣料への支出を控える傾向にある。しかし、価値ある商品を手頃な価格で手に入れたいというマインドは持っている。単なる防寒から素材の良さや着心地、機能性、スタイリングの新鮮さを重視する。
冬物の中で、ニットは引き続き需要の厚いカテゴリーだ。タートルネックやケーブル編みといった定番に加え、モヘアやアルパカ混の柔らかい素材が注目される。
宮入は7月「秋冬物先行予約会」を開いて、カシミヤやアンゴラといった上質素材のニット類を値頃感のある価格で提案した。「早く冬物が欲しい」という専門店の声に応えたもので、「9月に店頭に並べ、すでに売れたという小売店もある」(宮入)と好感触だ。
機能性商品に注目
静電気防止や吸湿発熱など機能加工を施した商品も増えてきた。機能にデザイン性を加味した商品でも単なる防寒から「快適性」への関心が高まっている。トップス・ボトムスともにこれらのアイテムは「説明できる価値」として消費者に響きやすく、価格競争に陥りにくい。「静電気を抑える加工」など、分かりやすい特長が販促に効果的だ。

